木組みの家の特徴
敷地を読む
周囲の環境・接する道路の関係・方位・日当たり風の抜ける方向などを把握します。
地盤を知る
地盤が硬いか軟らかいかでつくり方も違います。
基本的にスウェーデン式サウンデイング法を採用して地盤調査をします。
基礎はベタ基礎
地盤が悪い場合や地震で大きな力が加わったとき不均等に沈むことを防ぐためにもフラットベット・ベタ基礎を基本とします。
足固め
柱と柱をつなぐ足固め柱の開き止めと浮き上がりを抑える効果があります。
貫
柱を貫き通す貫を構造材として組み込みます。
粘り強い貫は大きく変形しても崩れるまでには至りません。
変形後も建て起こしをすれば修復可能です。
柱
杉・桧材の4寸~6寸角の柱を基本として長ホゾ込栓打ちの仕口にて梁からの荷重を土台に伝えます。
必要に応じて大黒柱も採用します。
架構
間取りと架構は切り離せない関係です「木組の家」では梁が表しとなります。美しく見せるには「間取りと架構の合致」が理想です。木組の継手、仕口は木材の柔軟で粘り強い性質を利用し柔らかくても破壊しにくい接合部をつくります。
床
硬くて傷つきにくい広葉樹が多用されていますが、傷つきやすくとも肌に優しい厚板無垢材の杉を提案します。冬暖かく夏冷たく感じることを素足で体感していただきたいものです。
内壁は自然素材
調温調湿を繰り返してくれる木とか土は人に優しい室内環境を保ってくれます。
そんな自然素材を使用しない手はありません。
天井は張らない
1階は厚板踏み天井、2階も屋根形をそのまま表わす厚板の化粧野地板として空間の広さを演出します。
外壁は通気壁
ここでも自然素材の木とか土がベストですが防火の観点からモルタル塗付けも採用します。壁内を空気が流通することで構造材の木をいたわり長持ちすることにつなげます。(*真壁の場合は当てはまりません)
屋根も通気屋根
外壁と同様の思考と夏場の暑さ対策をかねて、軒より取り入れた空気を棟で換気します。
エアコンの普及から気候風土に対して無頓着になった感じがする現在の家づくりですが夏を涼しく冬は暖かくつくるには、自然の風を利用することと太陽の暖かさをコントロールすることだととらえて、断熱と風通しを工夫した「木組の家」を提案します。